海のそばに広がる小さな森フォルミスト
そのフォルミストの奥深くに
1本の大きな大きな木が立っています
木は一軒の家になっていて
「モリノネさん」と呼ばれる人が暮らしています
家の中はほとんどが台所で
煉瓦造りのかまどに大鍋をかけ
森の実のりを煮炊きして
瓶に詰めるのが彼女の日課です
森の奥で静かに暮らすうち
モリノネさんはいつの日からか森に溢れる音を
言葉として受け取れるようになりました
草花や木々 風や湖の言葉が聞こえるのです
美味しい瓶詰めの秘密もそう
出来上がりを知らせる大鍋の言葉が聞こえるのです
モリノネさんは森の言葉を受け取ると
それを イラストを描いたカードに記し
仲間との語り合いの道具にしています
フォルミストで生まれたモリノネさんの瓶詰めと
森の言葉をお楽しみください